書店で働いてみて楽しかったこと6選

書店員の仕事

3年間書店で働きましたが大変なことがたくさんありました。

しかし、それと同時に楽しいこともたくさんありました。

もう少し働きたかったなあ、もし続けていたらどうなっていたのだろう?と今でもときどき思ったりすることがあります。

今回は私が書店で働いていて楽しかったことをご紹介します。

本に囲まれて仕事ができる

これぞ書店の仕事の醍醐味と言っても過言ではないでしょう。

一日の1/3、年間の約2/3日を本に囲まれて過ごします。

本そのものを触るのが好き、棚を見ること、並べることが好きな人にとってはまさにパラダイス。

実際は忙しくて仕事中に本を読んだり物色しているような時間はありませんが、「本」というものを好きな人にとってはそれだけで十分楽しめると思います。

人によっては
職場=好きな空間

という方もいるのではないでしょうか。

新刊の発売日をいち早く知れる

ときどき公式発表より先に新刊の情報が入ってくるときがあります。

版元(出版社のこと)からメールやFAXで新刊発売のお知らせが入り、書店員はその情報をもとに出版社や取次(本の問屋)に事前に予約注文を入れたりします。

最近だと女性誌の付録(リンネル、&ROSY、大人のおしゃれ手帖など)が人気のブランドとコラボしたり、テレビ誌で人気タレントの表紙・特集が組まれたりすると、その号だけ爆発的に売れるときが多々あります。

あらかじめ出版社が書店に予約数を聞いたあとにそれに合わせた部数を発行することで、品切れを防いだりします。

ただ、実際は公式発表と同時に書店に情報が回ってくることが多いので、十分な入荷数を確保できないことが多いです。

自分の好きな売り場を作ることができる

アルバイトのスタッフだと難しいかもしれませんが、書店員は自分で担当の部署を持つことがあります。

文庫、文芸書、コミック、雑誌、実用書、ビジネス書、児童書、専門書etc・・・

スタッフがそれぞれ担当を持ち、自分たちで売り場を作り、商品を発注・管理します。

なかには1人で何種類ものジャンルを持つ人もいます。

私は「雑誌、ビジネス書、資格書、パソコン書、攻略本、地図・旅行書」を同時に担当していたことがありましたw

担当を持つということは責任を持つことですが、逆にいえば自分の好きなように売り場を作れることができます。

ちょっと気になった作家さんの本を注文したり、自分が好きな本の位置を目立つ場所に変えたり、
今話題の本、これから売れそうな本を出版社に直接交渉して取り寄せたりと、何でもできます。

本は食品と違って賞味期限が無いため、長期間売り場に置くことができます。
またほとんどの本が返品できるので棚の商品を自由に入れ替えることができます。
(もちろん返品が多いと怒られますがw)

そして自分のおすすめした本が売れるとめちゃくちゃうれしいです!

制限はありますが自由な発想で売り場をつくることは、自分を表現することができる数少ない機会かもしれません。

POP作り

売り場作りに近いことですが、POP作りも書店の仕事の醍醐味です。

書店といったら個性的なPOPというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

自分の好きな本や推しの本を積極的にアピールできるので、これが一番楽しい!というスタッフもいます。

人によって作り方は様々で、手描きにこだわる人、パソコンですぐに作る人、色画用紙や折り紙を使って立体的に作る人など多種多様。

ときどき出版社主催の装飾コンクールが行われ、これに入賞すると豪華賞品がもらえたりします。

受賞作品を見てみると「これはPOPなのか?」というアート作品を作る猛者もいるので、見るだけでも楽しいです。

「書店 POP」と画像検索するとたくさんヒットするので、時間のある方は是非見てはいかがでしょうか。

子どもからお年寄りまでたくさんの人たちと触れ合える

書店は実にさまざまの本が置いています。

そのため、老若男女問わず、たくさんの方が来店されます。

赤ちゃんと来店し子育ての本を探す新米パパ&ママ
幼稚園生くらいの孫に絵本を買ってあげるおじいちゃん&おばあちゃん
コロコロコミックやちゃおなどを親にねだる小学生
学校の勉強のための参考書を探す中高生
レシピ本、ダイエット本を探す女性
車雑誌、ファッション誌を買っていく男性

など世代や年齢関係なくどんな人でも立ち寄れる場所となっています。

実は私は書店に勤めるまで子どもが苦手でしたが、たくさんの子どもと触れ合うことでその苦手を克服しました。

常連のお客さんと仲良くなったり、お客さんの方からいろんな情報をもらうこともできます。

本はあまり読まないけど人と話すのが好き!という方にも実は向いているのかもしれません。

自分の知らないことを知ることができ世界が広がる

今私が持っている簿記とFPの資格は、書店で働いていたときに取った資格です。

なぜこの資格を取ったの方いうと、専門資格の本を担当したときに様々な資格の本を調べるなかで、興味を持ち、挑戦してみようと思ったからです。

書店で働いていなかったらおそらく縁がなかっただろうと思う資格でしたが、自分の全く知らない分野について勉強することができました。

私が書店に勤める前は、書店に行っても漫画コーナーか、文庫コーナー、アニメ・ラノベ関連のコーナーばかり寄っていました。

しかし、書店で働くとお客様から本の問い合わせを受け、店内から在庫を探さないといけないので、すべてのコーナーにどんな本が置いてあるのか熟知しておかなければいけません。

もちろん全ての本のタイトルを覚えるのは不可能ですが、仕事をしていくとおおまかなジャンルとそれが置いてある場所は自然と覚えてきます。

初めて担当を持つと自分の全く知らないジャンルを任されることが多いですが、どの本がいつ出て、どれが売れ筋で、何を推して売っていくかが分からないと話になりません。

私が雑誌を担当したときは、車・バイク誌、女性誌、など全く触れたことのないジャンルの本は覚えるのに苦労しました(漫画・アニメ関連誌は余裕でしたがw)

ですが、好きな本だけではなく、いままで関心がなかった本を知ることができるので、知的好奇心がくすぐられます。

書店は自分の興味がある分野だけではなく、全く知らなかったジャンルのことを知ることができます。

自分の知識や好奇心の可能性を広げる場所、まだ出会ったことのない運命の一冊と出会うきっかけが作れるかもしれません。

まとめ:書店の仕事は楽しい!

以上が私が書店に勤めていて楽しかったことです。

もちろん楽しいことばかりではなかったですが、常に新しいことに挑戦できたり、本や人との出会いがあったりと新鮮な気持ちで毎日働いていました。

何より好きな本を自分で注文して自分で買えるのは自給自足(?)みたいで便利ですよ!

好きな漫画の単行本を職場で買って休憩時間で読めますからね!こりゃ便利!

すこしでも書店の仕事の楽しさが伝わってくれたら幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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